2025.12.20 採用

採用活動とは?基礎知識や戦略などについて解説

企業が人材を確保するために、欠かせないのが採用活動です。採用活動を成功させるには、プロセスなどの基礎知識や戦略、トレンドなどをおさえておく必要があります。

この記事では、「これから採用活動に注力したい」「従来の採用方法に限界を感じている」といった採用担当者向けに、分かりやすく解説します。

そもそも採用活動とは何?概要や基本的なプロセスを解説

採用活動の基礎知識について解説します。

(1)採用活動とは

企業が、事業の維持・拡大に必要な人材を確保するために行う、一連の取り組み全体を指します。
経営戦略や事業計画に基づき、採用時期・求めるスキル・採用人数などを決め、計画・実行・評価・改善を行う戦略的な取り組みです。

(2)具体的な目的

採用活動の具体的な目的は、人材の量と質の確保です。

量の確保は、退職や異動による人員の穴を埋める「欠員補充」、新規事業立ち上げや組織拡大のために必要な人員を増やす「増員」を指します。特に成長企業では増員のための採用活動が欠かせません。

質の確保は、企業のビジョンや経営戦略に欠かせない人材を採用することを指します。単なる労働力ではなく、求めるスキルや経験を持つ人材や、自社のカルチャーにフィットする人材を採用することで、組織全体が活性化し、生産性やイノベーション力の向上につなげます。

(3)採用活動の基本的なプロセス

一般的な採用プロセスは、以下の通りです。

【1】計画・準備
事業計画に基づき、必要な人数、採用時期、求める人物像、採用予算を具体的に決め、採用計画を策定します。

会社の事業成長につながる採用計画を立案するために、採用担当者だけではなく、経営層や現場の責任者など幅広いメンバーで検討します。

実現の可能性の高い計画を作成するために、転職市場の動向・競合他社の状況・業界などのトレンドの分析も行います。

【2】募集・母集団形成
求人広告・人材紹介・採用サイト・SNS・リファラル採用など、さまざまなチャネルを組み合わせて応募者を集めます。母集団の量だけでなく、ターゲットに響くメッセージを発信し、質を高めることが重要です。

【3】選考
書類選考や面接を通じて、応募者のスキル・適性・人柄を評価し、求める人物像に近い人材を見極めます。面接で、潜在的な能力や意欲、企業文化への共感度を把握することで、定着率向上につながります。

【4】内定・入社
内定後は入社までの期間に内定者フォローを行い、内定辞退を防ぎます。入社後は、メンターによるフォローや、企業で活躍できる人材に育成するオンボーディング研修などにより、定着率アップと早期活躍を目指します。

採用活動を成功に導く具体的な戦略って?おすすめ5選

採用活動を成功させるための、具体的な戦略を解説します。

(1)採用手法の多角化

採用活動で、量と質を確保するには、複数の手法を組み合わせる多角化が効果的です。従来の求人広告での募集だけではなく、以下のような方法も検討しましょう。

・ダイレクトリクルーティング
企業がデータベースを検索し、求める人材に直接アプローチする手法です。他社の求人情報に触れていない潜在層にアプローチできるため、専門職や即戦力人材の獲得に有効です。

・リファラル採用
自社の社員に知人や友人を紹介してもらう手法です。自社の文化や仕事内容を理解している社員からの紹介であるため、カルチャーフィットが期待でき、入社後の定着率が高い傾向にあります。採用コストも低く抑えられます。

・オウンドメディアリクルーティング
企業の採用サイトやSNSを活用し、自社の魅力や働く環境を積極的に発信する手法です。企業への関心度が高い母集団を形成できます。さらに企業のありのままの姿を見せることで、入社後のギャップを最小限に抑えられます。

(2)会社規模に合わせた手法の採用

中小企業と大企業では、適した採用手法が大きく異なります。

中小企業はリソースが限られているため、フットワークの軽さ・経営陣との距離の近さ・裁量の大きさなど小さな組織ならではの強みを活かすと効果的です。

具体的には、社員紹介制度に力を入れる・SNSを積極的に活用する・UターンやIターン支援を行うなどの方法があります。

大企業はリソースの多さや知名度の高さ、安定性などの強みがある反面、意思決定が遅いといった弱点があります。DX化を進め、採用プロセスの効率化を図ると、スピードが向上し、求める人材を獲得しやすくなります。

(3)業界の特性に合わせた戦略

業界によって、求める人材や適した採用手法はさまざまです。

例えば、IT業界で優秀なエンジニアを採用したい場合は、技術ブログなどで自社の技術力をアピールする方法が効果的です。

その他、実際の働き方を知りたい求職者が多いサービス業では職場体験といったように、アピールすべきポイントを明確にして戦略を立てましょう。

(4)採用ブランディングへの注力

採用ブランディングとは、求職者に「この会社で働きたい」と思ってもらえるように、企業の魅力や価値を明確にし、一貫性をもって発信する活動です。

現在の転職市場は、給与や待遇だけでなく、企業の理念やビジョン、仕事のやりがいを重視する傾向が強まっています。採用ブランディングにより、企業の独自性が明確になり、競合との差別化が図れます。その結果、企業に共感する質の高い人材からの応募が増えます。

(5)データ活用

採用活動の各プロセスで、応募者数・面接通過率・内定率などのKPIを設定し、定量的に分析します。

データ分析を通して、採用課題や強みを把握することで、採用活動の質を高められます。例えば、求人媒体ごとに採用1名あたりの費用を洗い出し、費用対効果の高い媒体に注力するといった方法です。

採用活動で遵守すべき法律やコンプライアンスとは?代表的なものを紹介

採用活動では、さまざまな法律や規制を遵守する必要があります。

なかでも重要なのが、雇用対策法・男女雇用機会均等法・職業安定法の3つの法律です。必ず内容を確認し、各プロセスで社内ルールを決めましょう。

・雇用対策法
例外的なケースを除き、募集や採用に関して年齢制限を禁止する法律です。

・男女雇用機会均等法
男性のみ・女性のみの募集など募集・採用で性差別を行うのを禁止する法律です。

・職業安定法
業務内容や契約期間など募集時に最低限明示すべき内容や、出身地・思想といった質問してはいけない項目が定められた法律です。

また、応募者のプライバシーを守る個人情報保護法などもおさえておきましょう。

質の高い採用活動を実現!注目すべきトレンドとは

採用活動のトレンドをおさえることで、質が高まり、求める人材を確保しやすくなります。

(1)AIの活用

書類選考の自動化・求人票やスカウト文の作成・チャットボットによる応募者対応の自動化など、AIの活用により、採用活動関連の業務を大幅に効率化できます。

なかでも書類選考の自動化は、人間のバイアスを排除し、客観的で公平な選考を行える点でもメリットが大きいでしょう。

ただし、AIを利用する際は最終的な意思決定は、人間が行うことが大切です。

(2)アルムナイ採用

アルムナイ採用とは、退職した社員を採用する取り組みのことです。アルムナイは、自社の文化や仕事の仕方への理解が深いのに加え、他社での経験を通して成長しているため、即戦力としての活躍が期待できます。

アルムナイ採用を成功させるには、退職者とのつながりを維持し、適切なタイミングでアプローチすることが大切です。

(3)カジュアル面談

カジュアル面談とは、正式な面接の前に、リラックスした雰囲気で企業と求職者が話す場です。選考の合否を判定せず、お互いを知る機会を持つことで、ミスマッチを防ぎ、自社の魅力を効果的に伝えられます。

ただし、志望動機や自己PRなど面接のような質問をしてしまうと「カジュアル面談のつもりだったのに」と不信感を持たれるため、あくまで意見交換の場として活用しましょう。

まとめ

採用活動とは、企業が事業維持・拡大に必要な人材を確保するための戦略的なプロセスです。人材の「量と質」の確保を目的に行われます。

採用を成功させるには、採用手法の多角化・企業規模や業界特性に合わせた戦略・採用ブランディングへの注力・データ活用といった取り組みが必要です。

さらに、雇用対策法、男女雇用機会均等法、職業安定法などのコンプライアンス遵守は必須です。

最近では、AI活用による効率化、アルムナイ採用、カジュアル面談などがトレンドとして注目されています。

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