

2026.02.20 採用
働きやすい環境を実現するために!特徴や具体的な取り組みを紹介

労働人口の減少が加速する現代において、優秀な人材を獲得し、定着させるためには、働きやすい環境の整備が欠かせません。
しかし、「働きやすい環境とはそもそも何か?」「何から手をつけていいかわからない」といった理由で、取り組みが進んでいない会社も多いのではないでしょうか。
この記事では、人事担当者向けに、働きやすい環境の定義や評価指標、具体的な施策などについて解説します。
働きやすい環境とは?定義や環境を整えるメリットを解説

最初に働きやすい環境とはどのようなものかと、環境を整えるメリットを紹介します。
(1)働きやすい環境とは
働きやすい環境とは、従業員が心身を健やかに保ちながら、自身の能力を最大限に発揮し、仕事とプライベートのバランスをとれる環境を指します。
働きやすい環境は、単に適切な空調やデスク環境といったオフィス環境や、労働条件が良いことだけを意味するのではありません。
従業員の多様なライフスタイルを受け入れる柔軟な仕組み、公平な評価制度、互いを尊重し合える人間関係といったソフト面も重要です。
(2)働きやすい環境づくりをするメリット
多くの企業が職場環境の改善に注力する理由のひとつは、従業員の生産性向上です。心理的な安全性が保たれた職場では、ミスを恐れずに挑戦する意欲が湧き、創造的なアイデアや業務効率の改善案が生まれやすくなります。
また、従業員同士がフラットに意見を交わせる環境を整えることで、チーム内・部署間の協力体制が強まり、全体の生産性向上や目標達成につながります。
採用の面でも大きな効果があります。現代の求職者は、給与条件だけでなく「どのような環境で働けるか」を重視しているからです。働きやすい環境を整えることで応募が増え、採用コストの削減やマッチング精度の向上などが期待できます。
柔軟な働き方や公平な評価制度、良好な人間関係は、定着率向上にも効果的です。優秀な人材が長く活躍すれば、自ずと会社全体の競争力は強化されるでしょう。
その他、企業イメージやブランド力向上も図れ、企業の持続的な成長を支える基盤となります。
データ活用で働きやすい環境を実現!4つの評価指標

働きやすい環境を整えるには、主観的な判断を避け、客観的なデータに基づいて取り組みを進めることが大切です。特に重要な指標は、以下の4つです。
(1)従業員満足度
従業員満足度は、給与や待遇、職場の人間関係、業務内容などに対して、従業員がどの程度充足感を得ているかを測る指標です。従業員満足度が高いほど、業務改善やアイデアの提案が活発になり、組織全体のパフォーマンスが向上します。
定期的に従業員アンケートを実施し、どの要素が満足度を下げているのかを特定したうえで、優先的にリソースを投入することで、組織の活性化につながります。
(2)離職率
離職率は、一定期間内に離職した従業員の割合で、企業の状態を端的に表す指標です。
特に、入社3年以内の若手や中堅層の離職が目立つ場合は、職場環境に深刻な課題があるかもしれません。離職者が多いと、採用や教育にかかるコストが増大するだけでなく、残された従業員への負担が増し、さらなる離職につながる可能性があります。
離職率の変化をよく観察し、退職理由を深く分析することで、現場が抱える課題を見極め、対策に取り組みましょう。
(3)休暇取得率
休暇取得率は、従業員に付与した年次有給休暇の日数に対し、実際に従業員が取得した日数の割合を示す指標です。従業員の健康管理とワークライフバランスを測るのに役立ちます。
取得率が高い職場は、従業員の心身の疲労が蓄積しにくく、業務に集中して取り組めるため、パフォーマンスが向上する傾向にあります。
逆に取得率が低い場合は、慢性的な疲労によるパフォーマンスの低下やメンタルヘルス不調者の増加などのリスクがあります。
休暇取得率が低いと、人材の流出につながるので、要注意です。
(4)従業員エンゲージメント
従業員エンゲージメントは、組織に対する従業員の理解・信頼感・貢献意欲の強さを示す指標です。
エンゲージメントの高い職場では、一人ひとりが当事者意識を持って行動するため、組織の変革や成長が加速します。逆にエンゲージメントの低い職場では、指示待ちの姿勢が目立ち、成長が停滞しやすい傾向にあります。
働きやすい環境づくりの方法って?代表的な施策5選

評価指標をもとに課題を明確にした後は、具体的な施策を実行する段階です。具体的な取り組みを4つ紹介します。
(1)職場の物理的な環境の整備
オフィスの物理的な環境は、従業員のモチベーションと集中力に直結します。適切な照明や空調、静かな作業環境、使いやすいデスクの用意など、環境を整えましょう。
固定席を設けないフリーアドレス制も注目されています。その日の業務内容に合わせて最適な場所を選べるだけでなく、部門を超えたコミュニケーションを活性化させる効果があるためです。
また、集中して作業するための個室ブースや、リラックスできるラウンジスペースなど、オンとオフを切り替えられる空間づくりも効果的です。
人によって感じ方が異なるため、アンケートを実施して調整すると、満足度向上につながります。
(2)柔軟な勤務制度の導入
自宅などオフィス以外で仕事ができるテレワークや、従業員が出社・退社の時刻を自分で決められるフレックスタイム制など、柔軟な勤務制度を導入することで、通勤時間の削減や育児・介護との両立につながります。家庭の事情などにより優秀な人材が離職するのを防ぐのに、効果的です。
ただし導入する際は、業務の進捗管理や情報共有が滞らないよう、ITツールの活用や評価ルールの見直しをセットで行う必要があります。チャットツールやビデオ会議を活用し、チームの一体感を維持する工夫が欠かせません。
(3)公正な評価制度の整備
努力が正しく認められているという実感は、働きやすさに直結します。評価基準を明文化し、どのような成果や行動が評価されるのかを共有することが大切です。
目標管理制度(MBO)や360度評価などを活用し、評価の客観性と透明性を高めることで、納得感が生まれます。
(4)キャリア支援の充実
将来のキャリアパスを明確に提示し、スキルアップのための研修や学習機会を設けることも重要です。
会社が自身の成長をサポートしていると感じることで、従業員は長期的にキャリアを築く意欲を持ち、自社への貢献意欲が高まります。
(5)心理的安全性の高い企業文化の醸成
上司に対して自由に意見を言える、失敗を恐れずに相談できるといった心理的安全性が高い組織は、働きやすい環境です。
心理的安全性を高めるためには、上司が部下の意見を否定せず、建設的に受け入れる姿勢を組織全体で共有することが不可欠です。
定期的な1on1ミーティングの実施や、社内SNSを通じた賞賛や感謝の共有などは、心理的な距離を縮めるきっかけになります。
現場の些細な気づきや改善案が経営層まで届くような風通しの良い文化を作ることで、組織全体の雰囲気が明るくなり、従業員同士の協力体制もより強固なものになります。
まとめ

働きやすい環境を整えるメリットは、従業員の生産性向上や離職率の低下、優秀な人材の獲得などさまざまです。
取り組みを進める際は、従業員満足度や離職率、休暇取得率、エンゲージメントなどの客観的なデータを活用し、課題を明確にしましょう。
具体的な施策には、物理的な環境整備・テレワークやフレックスタイム制などの柔軟な勤務制度の導入・公正な評価制度の整備・キャリア支援の充実・心理的安全性の高い企業文化の醸成などがあります
自社の状況に合わせて計画的に取り組むことで、持続的な組織強化と事業成長につながるでしょう。