2025.10.07 採用

Web面接を成功させる!採用担当者が知っておくべき流れとトラブル対策

近年、多くの企業が採用活動にWeb面接を導入しています。Web面接は効率的な一方で、対面での面接に慣れている採用担当者の方にとっては、準備や進行に戸惑うこともあるかもしれません。

この記事では、企業の採用担当者がWeb面接をスムーズに進められるよう、一般的な流れやメリット・デメリット、さらにトラブル対策についても解説します。

採用担当者は必見!Web面接の基本的な流れとは

Web面接を成功させるためには、事前に準備すべきことや当日の進行を理解しておくことが大切です。ここでは、一般的な流れを紹介します。

(1)他の面接官とのミーティング

Web面接では、対面とは異なり、面接官同士のコミュニケーションが取りにくいケースが少なくありません。
面接官が複数いる場合、お互いの役割や質問内容、評価のポイントなどを事前にすり合わせておきましょう。

これにより、面接中に混乱することなくスムーズに対応でき、求職者に好印象を与えられます。

(2)接続環境の確認と準備

Web面接を実施する際は、通信環境の安定性を確保することが大切です。接続に不具合があると、コミュニケーションの妨げになるためです。予期せぬシステムのトラブルを避けるために、必ず事前にテストを実施しましょう。

本番の面接と同じ人数でテストすることで、アクセスが集中しても、問題なくシステムが機能するかを確認できます。

また、他の従業員の声などの雑音が多い場所や、照明が暗い場所での面接は、候補者に悪い印象を与えてしまう可能性があります。

加えて、背景に映り込む情報や聞こえる音声から、会社の機密情報が漏れてしまうリスクもあるので、周囲の環境をしっかり整えましょう。

(3)候補者との日程調整と連絡

日程が決まったら、メールなどで候補者に日時と使用するWeb面接ツールについて正確に伝えましょう。

この際、ツールの使い方やアプリのダウンロードが必要かどうかの情報も合わせて伝えることで、候補者が事前に準備を整えられます。

(4)面接のロールプレイ

特にWeb面接に不慣れな場合は、面接官間でのロールプレイを実施するのをおすすめします。

面接の目的や職種に応じたシナリオを具体的に作成し、具体的な質問や状況を設定して練習することで、本番の面接をよりスムーズに進められます。時間を計りながら進めるなど、できるだけ本番に近い環境で行うとより効果的です。

ロールプレイ後は、参加者全員でフィードバックを共有し、改善点を洗い出すことで、面接の質の向上につながります。

(5)面接の実施

Web面接ツールは起動に時間がかかる場合があるので、面接開始の数分前にはツールを起動して準備を整えておきます。

面接を開始したら、まず通信環境に問題がないか確認し、録画をする場合は目的を候補者に伝え、必ず了承を得てから開始しましょう。

(6)面接後のすり合わせと振り返り

Web面接終了後に、面接官同士ですみやかに評価のすり合わせを行いましょう。このタイミングで、進行に問題がなかったか、改善点はないかといった振り返りを同時に行うのも重要です。

また、面接を録画した場合は、後日その映像を確認し、面接官の対応や質問の質を検証することも大切です。他の面接官とナレッジを共有し、採用面接の全体的なレベルアップを図れます。

選考の効率化ができる!Web面接のメリットとは

Web面接には、対面の面接にはないメリットがあります。主なメリットを紹介します。

(1)採用コストを削減できる

Web面接は、交通費や宿泊費といったコストを大幅に削減できます。対面面接の場合、遠方に住む候補者への交通費支給や、面接会場の準備・レンタル費用が発生することがあります。しかし、Web面接ではこれらの費用が一切かかりません。

特に頻繁に採用活動を行う企業にとっては、大きなコスト削減になります。

(2)選考の効率化につながる

日程調整がしやすい点も大きなメリットです。Web面接では場所の制約がなく、移動や会場の準備などにかかる時間も短縮でき、選考の効率化につながります。

短期間で多くの面接を実施できるため、選考スピードが向上し、優秀な人材を早く確保できる可能性が高まります。

(3)採用対象の拡大

地理的な制約がなくなり、採用対象を全国、さらには海外にまで広げられます。これまで遠方という理由でアプローチできていなかった層を発掘できるため、優秀な人材に出会える可能性が上がるでしょう。

第一線で活躍している人材は忙しく、平日に対面面談の時間を確保するのが難しいケースが少なくありません。Web面接であれば、場所の制約がないため、空き時間に対応でき、優秀な人材の応募増が期待できます。

(4)採用の質が向上する

Web面接ツールは録画機能を備えている場合が多く、面接の進め方や質問の仕方、求職者の回答に対するリアクションなどの振り返りに活用できます。

さらに他の面接官や現場の社員などのフィードバックを受けることで、採用の精度向上につながります。

オンラインならではのトラブルも?Web面接のデメリット

Web面接には多くのメリットがある一方で、対面では起こりにくい課題も存在します。

(1)オンラインならではのトラブルが起きる

Web面接の場合、インターネット回線が不安定になり、映像や音声が途切れたり、フリーズしたりする可能性があります。その結果、面接の進行が滞り、求職者とのコミュニケーションに影響するかもしれません。

(2)応募者の雰囲気がわかりにくい

対面面接では、候補者の姿勢や表情、手振りといった非言語的な情報から、人柄や意欲をある程度把握できます。

しかし、Web面接では、細かな表情の変化や仕草を把握するのが困難です。応募者の本質を見極められないまま、面接を終えてしまうリスクがあります。

(3)会社の雰囲気が伝わりにくい

Web面接は、求職者が実際にオフィスを訪れないため、社内の雰囲気や社員の様子を肌で感じてもらうことができません。

企業文化やチームの雰囲気を重視する求職者にとっては、企業への魅力が伝わりにくいのは大きなデメリットです。

結果として、対面の面接を実施した場合と比べ、内定辞退のリスクが高まる可能性があります。

事前の準備が大切!Web面接での課題解決法

Web面接におけるデメリットやトラブルは、しっかり対策すれば、リスクを最小限に抑えられます。

(1)通信環境を整える

通信トラブルを避けるためには、面接官側のインターネット環境を安定させることが重要です。できるだけ、Wi-Fiに比べて通信が安定している有線LANで接続してください。

万が一に備えて、携帯電話の番号など緊急時の連絡先を面接前に求職者と共有しておきましょう。面接中に通信が途切れた場合でも、いったん電話で状況を確認し、再接続をするなど、スムーズに対応できます。

(2)質問の仕方を工夫する

求職者の雰囲気を把握しにくい分、質問の仕方を工夫して、人柄や意欲を把握しましょう。

例えば、「仕事で困難に直面したとき、どのように乗り越えますか?」「チーム内の雰囲気がぎくしゃくした場合、どうしますか?」といった具体的な質問を投げかけると効果的です。

(3)オーバーリアクションを意識する

Web面接は対面の面接よりも雰囲気や感情が伝わりにくいため、求職者に冷たい印象を与えてしまうかもしれません。

普段よりも大きくうなずく・身振り手振りをする・声のトーンを上げるといった配慮をすることで、好印象を与えられます。

(4)会社の雰囲気を伝える

面接の冒頭でオフィスの様子を映した短い動画を見せるなど、会社の雰囲気を伝える工夫をしましょう。

会社の公式ブログやSNS、採用ページなどで日ごろから発信し、求職者が社風やメンバーの人柄に触れられる機会を用意するのも大切です。

まとめ

Web面接は、採用コストの削減や選考効率化といったメリットがありますが、通信トラブルや候補者の雰囲気が掴みにくいといった課題もあります。

成功の鍵は事前の準備にあります。通信環境を整える・質問を工夫する・リアクションを大きくする・会社の雰囲気を伝えるといった取り組みによって、デメリットを解消し、より質の高い採用活動を実現できます。

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