

2025.10.14 採用
採用担当者は必見!Web面接で気をつけることを解説

Web面接は、時間や場所の制約が少なく、採用担当者と応募者の負担が軽いため、近年導入する企業が増えています。
しかし、対面の面接とは異なる注意点があり、対策が不十分だと、思わぬトラブルにつながる可能性があります。
この記事では、事前準備や面接中、さらに面接後の各プロセスについて、面接官が気をつけるべきことを解説します。
オンラインならではの注意点!Web面接の準備で気をつけること

Web面接を成功させるには、準備が何より大切です。技術的なトラブルや環境の不備は、面接の進行を妨げるだけでなく、応募者に不信感を与えかねません。気をつけることを以下にまとめました。
(1) 使用ツールと機器の動作確認
面接中に通信トラブルが発生すると、貴重な時間を無駄にするだけでなく、応募者の集中が削がれてしまいます。
スムーズに進行できるよう、ZoomやTeamsなど、面接に使用するWeb会議ツールの操作に慣れておきましょう。
また、マイク、カメラ、スピーカーといった必要な機器が正常に動作するかを必ず確認してください。可能であれば、面接前に同僚とテスト接続を行い、音声や映像の品質、画面共有機能などが問題なく使えるか確認しておくと安心です。
(2) 面接環境の整備
周囲の騒音や視覚的なノイズがあると、面接官も応募者も集中できなくなってしまいます。静かで人の出入りがない場所から、接続するようにしましょう。
背景にプライベートな情報が映り込まないよう配慮するのも大切です。ブランディングを兼ねて、企業のロゴが入ったバーチャル背景を用意するのも方法のひとつです。
また、画面上では顔が暗く見えがちなので、照明の角度や強さを調整し、面接官の顔が明るく見えるような状態にしましょう。
(3)応募者への事前案内の徹底
Web面接の日程が決まったら、面接日時、使用するツール、接続方法、所要時間、面接官の氏名と役職、緊急時の連絡先などを記載した詳細な案内メールを応募者に送付しましょう。
ツールのダウンロードやアカウント作成が必要な場合は、その手順も併せて伝えることで、応募者の不安を軽減できます。
緊急連絡先を事前に共有することで、万が一、通信環境などの問題で面接が続行できなくなった場合もスムーズに対処できます。
より良いコミュニケーションのために!Web面接中に気をつけることを紹介

Web面接では、対面とは異なり、表情やしぐさなどが伝わりにくく、コミュニケーションが難しい傾向にあります。次のような点を意識しましょう。
(1)アイスブレイクを丁寧にする
アイスブレイクをしっかりすることで、コミュニケーションが取りやすくなります。「対面より話しにくいですよね」「音声が聞き取りにくい場合は、遠慮せずにお伝えください」といった気遣いを見せると好印象です。
また、フランクに自己紹介をし、話しやすい雰囲気づくりをするのも大切です。
(2) 視線と表情の使い方に配慮する
話すときは、画面ではなくカメラのレンズを見て話すことを意識しましょう。応募者からは面接官と目線が合っているように見え、真剣に話を聞いてくれているという印象を与えられます。
応募者が映っている画面を縮小し、パソコンのカメラの下に移動させれば、相手を見ながらカメラ目線もキープできます。
また、カメラ越しでは表情が伝わりにくいため、普段よりも少し大げさにリアクションをとることが大切です。笑顔や頷きを大きめに行うことで、応募者は「話が伝わっている」と安心できます。
(3)聞き取りやすい話し方を心がける
Web面接では、声がこもったり、聞き取りづらくなったりすることがあります。聞こえにくいとコミュニケーションの妨げになるので、普段よりもゆっくり、はっきりと、やや大きめの声で話すことを心がけましょう。
意識していても、時間が経つと普段通りの話し方に戻ってしまいがちなので、面接中は常に意識することが大切です。
(4)「間」を意識する
Web面接では、音声や映像にわずかな遅延が発生することがあります。そのため、応募者の発言が終わってから、少し「間」を置いてから話し始めるよう意識しましょう。
発言が重なるのを防ぎ、応募者が落ち着いて話すゆとりが生まれます。
対面の面接と同じように、声を出して相づちを打つと、応募者の声をさえぎってしまうため、注意が必要です。
フォローが大切!Web面接後に気をつけること

面接が終了した後も、採用担当者の役割は終わりません。丁寧なフォローアップは、応募者の満足度を高め、企業のイメージ向上にも繋がります。
(1)評価はなるべく早めに行う
Web面接は、対面の面接と比べて応募者の雰囲気などが伝わりにくく、印象が残りにくい傾向にあります。記憶が鮮明なうちに評価をすることで、的確な判断がしやすくなるでしょう。
PCで記入できる面接シートを用意しておくと、面接終了後スムーズに評価を実施できます。
(2)録画・録音データの取り扱いに気をつける
面接ではセンシティブな情報もやり取りするため、録画・録音データの取り扱いには十分に注意しましょう。万が一、データが外部に流出した場合、社内の処分対象となるだけではなく、会社の信用が失墜するリスクがあります。
あらかじめデータの保存方法や削除方法、削除のタイミングを明確にし、速やかに正しい処理ができる体制を整えましょう。
(3)通信トラブル時はすぐにフォローする
通信トラブルが起きてWeb面接が途中で続行できなくなった場合は、すぐにフォローの連絡を入れましょう。再度面接する場合は、その後の流れについて説明し、後日あらためてスケジュールや必要事項を案内するとスムーズです。
アフターフォローが遅いと、会社の印象が悪くなり、面接辞退につながる可能性があります。
(4)対面での面接と組み合わせる
Web面接は応募者の雰囲気やしぐさが伝わりにくく、対面の面接と比べると得られる情報が少ない傾向にあります。
入社後もリモートワークがメインであれば、大きな問題はないかもしれません。しかし、オフィスでの業務やお客様先に出向いての業務が多い場合は、入社後にイメージとのギャップが問題になる可能性があります。
必ず対面での面接を実施して、さまざまな角度から自社にマッチする人材かを見極めましょう。
(5)入社意欲を高めるアプローチをする
Web面接は、会社の雰囲気や社員に触れる機会が少ないため、対面の面接と比べて、自社の魅力が伝わりにくい傾向にあります。
欲しい人材に入社してもらうためには、安心感と入社への期待感を与えるための、アフターフォローが重要です。具体的には、採用担当者から企業の魅力や入社後のキャリアを丁寧に伝える、自社のメンバーと直接話す機会を設けるといった方法が効果的です。
まとめ

Web面接は効率的な一方で、対面の面接とは異なる配慮が求められます。
成功させるためには、事前の準備が不可欠です。使用するツールの動作確認はもちろん、騒音のない静かな場所の確保など、応募者が安心して面接に臨める環境を整えましょう。
また、Web面接中は、対面よりコミュニケーションが取りにくい点に注意してください。アイスブレイクで話しやすい雰囲気を作り、カメラのレンズを見て話すのをおすすめします。
面接後は、評価は記憶が鮮明なうちに行う、万が一の通信トラブルには迅速に対応するとよいでしょう。さらに対面での面接を組み合わせたり、入社意欲を高めるアプローチを積極的に行ったりすることで、より良い人材の確保につながります。